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切り出し七輪の郷
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◆「切り出し七輪」が出来るまで
◆サイエンスチャンネル:ザ・メイキング「七輪ができるまで」で紹介されています(動画約14分)
◆珪藻土(けいそうど)とは
珪藻土は、太古の海に生息した藻類の一種である「珪藻(約数10μmの大きさの単細胞植物)」が死んで堆積し、化石化して岩石となったものです。ダイアトマイト(diatomite)ともいいます。 水底に沈殿した死骸の中の有機物の部分は、少しずつ分解されていき、最終的には二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とした「殻」の部分だけが残ります。長い年月を掛けてこの珪藻の殻が化石化し、岩石となったものを珪藻土と呼びます。
古くから炭火を入れて使う七輪として、家の土壁の材料として、また漆器で有名な輪島塗の下塗材としても使われています。ナノメーター(100万分の1mm)単位の孔が無数に並ぶ超多孔質構造を有するこの土は「調湿性」(吸湿と放湿により湿度を一定に保つ)という最大の特性と共に「脱臭性・耐火性」等様々な効果を発揮します。七輪との関係で言えば、珪藻土は熱せられると蓄熱し遠赤外線を出し、高い熱効率と焼き物における美味しさを生み出します。
◆能登半島の特産品《切り出し七輪》

主要素材である珪藻土は、能登半島の珠洲(すず)市周辺に無尽蔵にあるといわれています。
切り出し七輪は、当時村人がこの土を切り出して、かまどや七輪を作ったのが始まりとされています。天然岩を切り出し、丁寧に手掘りを施して高温で焼く、当時の工程そのままで作られています。
◆熟練職人の手によって切り出される”天然珪藻土岩”


最後にクサビを入れ、槌で叩き、順番にブロックを取り出します。時に岩盤に筋や亀裂が入っていることもあり、天然の土が相手のこの切り出しは、土を知り尽くした職人の技でなければ難しい作業です。迷路のように掘り進みながら、特殊なノミだけで切り出していきます。
◆彫刻のように彫り上げるこだわり七輪

まるで彫刻家のような職人たちの手によって珪藻土岩は、七輪へと生まれ変わっていきます。大きなノミで手早く上縁を削り、風口とその奥の部分は小型のチェーンノミでえぐります。
◆丹精込めて仕上げる手作りの逸品


手彫りで成形した後は、800度の窯で約45時間の焼成に入ります。
見えない窯の中の様子を火と語り合うことで感じ取り、昼夜をいとわず1時間毎に薪入れをし焼いていきます。その後、15時間ほど冷ましてからようやく窯出しをします。


焼成後、磨きをかけ塗料を塗ります。仕上げに金具を取り付けます。すべての工程を人の手によって行うこの七輪には、一つ一つに職人たちの思いが込められています。
◆魚の塩焼きも干物焙りもやっぱりこれでなくては
軒先に七輪を持ち出して、うちわでパタパタあおぎながら魚を焼く。五感を心地良く刺激する、七輪ならではの風情があります。
そして何といっても炭火焼きで食す魚や肉の旨さは格別です。七輪は「焼く」「焙る」調理に優れており、食材の本物の味を引き出してくれます。七輪は、これからも大切な日本の道具です。


◆野外でも気軽に使える火器、災害非常用としても便利
野外でバーベキューなど、アウトドアライフにも七輪は大変重宝します。下の口から風を入れてやれば、たちまち真っ赤な火がおこせる頼もしい火器です。
特に切り出し七輪は、天然素材の珪藻土をそのまま切り出し、成型しているので素材の特性が上手く活かされています。
多孔質で軽く、断熱性に優れ、火持ちが良い。そして外側が熱くなりにくいので、持ち運びが容易で火傷の心配もありません。
◆七輪の製法の違い
七輪の製法は「練り物」製法と「切り出し」製法に大別することができます。
「練り物」製法は珪藻土(けいそうど)を砕き粉末にして練り、型に流し込み成形する製法です。大量生産がきくために安価に作ることができますが、七輪が重くなり、劣化が進むと外側からポロポロと崩れてきます。
一方「切り出し」製法は、地中から採掘した珪藻土ブロックから専用のノミで一品々々切り出し、さらに2昼夜薪窯で焼く製法です。天然の珪藻土を活かした製法のため、熱効率が非常に高く丈夫で思いのほか軽いのが特長です。


炭火と切り出し七輪の遠赤外線効果で焼くお肉や魚の塩焼き、干物のあぶりは最高に美味しく、風情があります。七輪は災害時などの非常用の調理器具としてもお薦めです。冬場はミニ暖炉のようにも使えます。能登の特産品「切り出し七輪」を是非お試しください。 → お店トップへ戻る